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お茶、お酒、お菓子、ジャージャー麺の手作りのタレ。大判のカバーやティッシュケースカバー、シルクのハンカチやスカーフ。セーター、Tシャツ、布。置物、飾り物、盾。人形、ぬいぐるみ。基礎化粧品。アクセサリー。書の掛軸三点セット。これらは、これまでに私が中国人からもらったおみやげやプレゼントです。けれども、その気持ちはうれしいのですが、正直なところ、これらのおみやげをどうしたらよいものか、いつも扱いに困ります。もらって本当によかったものは、書と料理のタレ、一部のお菓子だけだと思います。
まず、お茶はもらいすぎて消費しきれないのです。また、お酒は、銘酒でもない限り、味が落ちるうえに重く、ただでさえ、スーツケースは現地で購入した法律の本などで重いのに、時にはそのお酒のために重量オーバーになるなど、おみやげとしてはありがた迷惑です。また、その迷惑をいっこうに顧みず、これでもか、これでもかと持たせるのが中国人でもあります。お菓子は、どんなに高級でも、日本の味を超えることはまずありません。企業からもらった盾にいたっては、迷惑以外のなにものでもありません。けれども、いつかその社長がこちらを訪問するかもしれませんので、捨ててしまうというわけにもいきません。また、服や小物や文房具は、縫製や作りが粗末で使えないことも多いかと思います。
このようなわけで、不要なおみやげをあれこれもらいたくないので、最近は、ビジネスで行くときには、親しい人にはなるべくおみやげを持参しないことにしています。こちらが持っていかなければあちらもよこさない、ということがわかったからです。相手にも気を遣わせなくていいと思います。
私が自分もしくは家族・子ども用に中国から持ち帰るものは、現地の人が持たせてくれる手作りジャージャー麺のタレ、ネスレの中国向けキットカット(日本のものとはチョコとクランチの比率が違い、またおいしい)、スーパーやコンビニで売られている日本のお菓子メーカーの中国バージョン商品(例えばポッキーなど⇒名称もパッケージも日本のものと比べることができておもしろい)、外資の中国向けお菓子、スーパーで手に入る外資・日本メーカーの中国向けドラッグストア商品(例えばメンソレータムのリップクリームなど⇒日本の倍ぐらいの値段ですが、パッケージがトゥイーティーで、日本にないかわいさだったので)などです。
また、日本の漫画(「クレヨンしんちゃん」「名探偵コナン」「鋼の錬金術師」など)は、ずいぶん前から中国では人気で、中国語バージョンも各種あります。中国語版「ハリー・ポッター」も、もちろんあります。重くはなりますが、中国語の勉強にはおもしろいかもしれません。それから、これも重いうえに割れることが心配ですが、スターバックスでは、中国限定発売のカップがあります。
2007年春からは、街や空港で「オリンピックグッズ」も販売されています。キャラクターは、日本人には理解し難いセンスのなさですが、キャップやTシャツ、文房具、携帯ストラップは、実用的で値段的にも手頃、話題の提供になりますので、この期間はいいかもしれません。キャップで1,000円代、中国製としてはかなりちゃんとしていて、父が愛用しています。
私は、帰りの空港では、子ども用にいつもパンダチョコを買いますが、これは、いろいろなサイトや世間の噂によりますと、かなり不評のようです。単に油と薄いカカオが混ざっただけの物体で、食べられたしろものではない!と酷評されているようです。私の場合は、子どもがうるさくせがむので買ってくるだけで、たまに一つつまみますが、そこまでまずいとも感じません。中国的な味に慣れてしまっているのかもしれません。子どもたちも、なつかしい中国の味なのか(?)、いつも取り合いです。ちなみに、40代のある人は、「小さいときに食べた駄菓子のチョコに近い味かもしれない。たしかにおいしくはないね」と言っています。
免税店に数あるチョコレートの中に、たしか、キーウィかマンゴーかなにかの果物のクリームが入っているものがあるのですが、1箱24個と数も多く、味にうるさい母世代の女性たちからも、いまのところ特に不評は買っていません。
けれども、一般に、中国のお菓子やインスタント製品がおいしくないのは事実です。チョコ、ポテトチップス、アメ、月餅、ケーキ、パン、ジュース類、カップラーメン・・・どれをとっても、繊細な日本の味に慣れている私たちにはおいしく感じられません。ひとことで言えば、まずいということなのですが、味にセンスが感じられないのです。食にこだわる中国人ですが、なぜかこの分野では立ち遅れているのです。
そう考えますと、中国らしいおみやげとして持ち帰るものにはろくなものが見つからない、という結論になってしまいます。が、持ち帰り困難なものに、実は日本では味わえないおいしいものがいろいろあるのです。現地の人が作る水餃子などの料理、冷凍の水餃子(本物に近い味⇒日本では手に入らない)、素焼きの容器に入った飲むヨーグルト(故宮の回りなど観光地では目にします)、蜜柑(日本のものより小粒で甘い)、牛乳(真空パックの「蒙牛」⇒濃くて甘い)、現地では高級なおみやげとして売られているらしき四角にパッケージされたイチゴクリームサンドクッキー(かなり重い)などです。また、これも持ち帰るのが大変ですが、ホーローの洗面器などはキッチュで可愛いです。
思うに、お菓子やインスタントもの、そして服でもハンカチでも文房具でも、世界中で日本ほど質と完成度の高い国はないのです。日本ほど清潔な国もないのです。すべてが繊細なのです。それを当たり前のものとして享受している日本人が、同じレベルで中国のおみやげに期待することが間違いなのであって、私たち日本人の側に、その落差を楽しむぐらいの包容力と柔軟性が求められるのだと思います。
また、中国に長期あるいは度々滞在するのならば、そう贅沢も言っていられません。夜中にホテルに到着して空腹で眠れないとき、長い長い国内便の待ち時間など、中国製カップ麺やスナック菓子を食べることもあります。特にカップ麺はおいしくなく、中国の食文化に慣れているはずの私でも途中で放り出し、思わずおにぎりが恋しくなってしまうこともあるぐらいです。けれども、味・添加物・賞味期限すべてに不安があるとはいえ、食糧は大量に持参できませんので、やはりあきらめて慣れることも大事です。落ちる味を楽しむぐらいの心意気や、怖いもの見たさ、好奇心が必要なのだと思います。
このように、外から見る分には、世界を飲み込むようなすさまじい勢いで発展し続けている「怪物」中国ですが、おみやげ事情ひとつとってみても、そのレベルや意識の低さは否めません。こんなところからも、細部にまで行き届かない片手落ちの発展の様子や、先進国と呼ぶにはほど遠い内側の姿を、私たちは見て取れるのです。
ということで、これからは、パンダチョコをおみやげにして大顰蹙を買ったという苦い経験をお持ちの方は、会社や家庭用のおみやげとして、安全面・コスト面・重量面をクリアしたお菓子やリップクリーム、ハンドクリームなどの外資・日本メーカーの中国バージョンを配付し、日中文化を比較してもらう・・・という試みはいかがでしょうか。
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