TEA TIME

北京レポート

第14回 / いざ、天津へ

オンナ行政書士・まりつの中国ビシネス(?)ずっこけ奮戦記(1999年1月)

「まりつ、今日はもうひとりうちに来るよ。」 「え、誰?」

「飛飛の従姉妹、家内の姪だよ。ここのわりと近くに住んでいるんだよ。火曜日は授業が早く終わるから、よく来るんだ。きょうは火曜日でしょ? なー、おい、シンチン(シンは姓ですが、この漢字が出ません。チンは名で、「静」です)は今日来るよなあ? 」

「ええ、たぶん来ると思うわ。」 「わぁ、早く会いたいなー。」

新しい出会い

新しい出会いがあると思うとわくわくしてきます。

「きっとまりつのこと好きになるよ。」 「そうかなぁ。そうだとうれしいけど。彼女はいくつなの?」 「高校生。16か17だよ。」 「僕より3つ下かな。」

いいねぇ、みんな若くって。

まりつもついこのあいだまで(?)高校生だったんだけどなー。ま、いっかー。まりつのココロは永遠に女子高生だから。

でも、その日に限ってシンチンはなかなか来ません。せっかくのチャンスだから私に会わせたいのでしょう、GGはついに電話までしました。「シンチン。早く来なよ。このあいだ話しただろう? 日本から来たまりつが待ってるんだよ。」 GG、いいヨ。まりつはそんなたいそうなものじゃないから。

お待ちかねのシンチンが息を切らせてやってきました。男の子のような短い髪に、血色のいいつるんとしたほっぺ、礼儀正しくて、元気で気さくで、とても感じのいい女の子です。首に結んだスカーフで、おしゃれしてきてくれたのかもしれません。なんというか、日本の「コギャル」のようにおじさんくさくありません。どこから見ても正統な高校生です。フェイフェイやシンチンだけではなく、中国の中高生ぐらいの子はみな、このように健康的で純な感じです。

私たちは、すぐに打ち解けて話しはじめます。「シンチンのチンはドラえもん(中国でブレイク中)のしずかちゃんと同じだネ。(しずかちゃんはひらがなだけど、たぶん意味としてはこの字でしょう)」

「そう、だからウレシイ、あの子は小静(シャオチン)って呼ばれてるの。」

「ドラえもん好き?」

「大好き!」とシンチン。

「でも、あの歌、日本語だから何言ってるのかわからないよ。」とフェイフェイ。

「まりつにまかせてよー。歌うヨ。♪・・・意味はね・・・・・・。」

「ねえねえ、フェイフェイ。この本・・・これって日本の「ダウンタウン」だよねぇ? なんで この人たちここにいるの?」

「有名なんだよ。話し方の極意の本として。役に立つよー。」

「おーおー、中国じゃダウンタウンが話し方の老師(ラオシー: 先生)になってしまうんだね。詐欺だね、こりゃ。」

「ふたりは偉大だよ。尊敬しちゃうよ。」真顔で言うフェイフェイ。

だいたいこんなとりとめのない話題から、日中文化交流はいつもはじまります。 今日のお昼は姐姐が腕によりをかけて作ってくれた豪華版!麻辣豆腐(マーラードウフ: 麻婆豆腐とほぼ同じ)、魚の煮たもの(魚は包丁ではなく、鋏でおろします)卵とトマトの炒め物、チンゲン菜の炒め物というメニューです。

天津はどこへ行ったのか

まりつはこの中で、麻辣豆腐とトマト卵が特においしかったです。トマトというと、日本ではサラダが一般的ですが、中国ではこのように炒めたり、またスープの具にしたりします。いつも卵とセットのようです。

「ああー、どうしてジエジエのお料理はいつもこんなにおいしいの?」

「そおーんなにおいしい?」

「うん!ワタシ、ジエジエと味覚が合うの。ジエジエの作ってくれたものなら、きっとなんでも好き。」

まりつの歌は止まらない

まりつの歌は止まらない

「じゃ、私、まりつといっしょに日本に行っちゃおうかな。毎日作ってあげるわよ。」

「うん、来て来て!日本では、こういう本当の中国の家庭料理のお店ってないの。ぜったい流行ると思う。」

昼食のあとは、またまたカラオケ大会になりました。

と、突然、姐姐が哥哥に「ねえ、こんなことしてていいの? 天津へはいつ行くの?」

「明日だよ。」

「明日じゃなくちゃいけないの? まりつにとっては、もっと早くしてあげたほうがいいんじゃないの? そのほうがまりつも落ち着くでしょうに。」

シゴトで中国へ来たはずが、昼間っからカラオケなんかやってるまりつを不憫に思ってくれたのでしょう。姐姐がいつになく哥哥に意見します。

つづく