TEA TIME

北京レポート

第20回 / が、が、がまんできたかぁっ!

オンナ行政書士・まりつの中国ビシネス(?)ずっこけ奮戦記(1999年1月)

そういえば「ちびまるこちゃん」はかつて中国で「小丸子(シャオワンツー)」として放映されていました。中国まるちゃんの声も話し方も日本のまるちゃんにそっくりで、かわいくて、すごくおもしろかったです!

「我回来了〜(ウォァ ホイ ライ ラ〜)」

シャオワンツーはいつもダレた調子でこう言いいながら、ガラガラッと戸を開けて帰ってきます。これで「ただいま〜」を覚えたまりつです。「小丸子」は生きた中国語テキストとして最高なんだけどなー。もう見ることのできないのが残念です。

やっと着いた

「きょう、彼が君と出会えたことは、君ではなく彼にとってトクだったんだよ。」 (疲れきったまりつの脳にややこしい話は、馬の耳に念仏だよ)

いま、ようやっと、ようやっと、VOLVOが明宮ホテルの駐車場に帰ってまいりました!思えば1時間半。気の遠くなるような、長く苦しい道のりでした。

止まったぁーっ!

と、同時に勢いよくドアを蹴飛ばし、ころがるようにして飛び出してきたのは、まりつ選手。

顔面蒼白、ヒタイに脂汗、少々衰弱している様子ではありますが、最後の、最後の力をふりしぼり、スタートを切りましたっ!

ダーッシュ!!(陸上部できたえた足が鳴るよ!?)

夢にまで見たこの瞬間!会いたかったよ〜〜〜っ、べ×きちゃぁ〜〜〜ん! (ほーーーーっ・・・・・・、人生の解放感とはこのことだよ)

「やったね、生還おめでとう、まりつ!」

「わたしゃ中距離をしていたんだよ、忍耐力はぴかいちさ(?)」 (まーったく、拷問だったね、罪な高速だよっ)

「今度からはちゃんと行っておきなよ。まりつは近いんだから。僕も言うようにするから。悪かったね。」 「そうだよっ、みんなGGのせいだよ! 責任とっておくれっ!」あくたれるのはまりつの趣味。

「そうだね、じゃ、ごはんでも食べるとしようか。」

思わず顔がほころぶまりつ。 (くーっ、まりつを喜ばせるツボを心得てるたぁ、にくいねッ)

もう遅いので、すぐ隣の食堂で夕食をすませることにしました。夜中の1時半ですが、北京では、夜更けでも大衆食堂が開いています。そして、夜更けの食堂はといえば「あやしい人」たちの溜まり場です。私は以前、約束の場所に行くために、真夜中の北京をひとりで歩いたことがありますが、よい子のみなさまはどうぞまねしないでくださいね。いまは地元の男性でさえ、複数で歩いていても危ないこともあるくらいなのです。

いかにもやくざっぽいおじさん。その彼女なのでしょう。けだるい感じの朝鮮系の派手なお姉さん。ピンクや紫が乱舞しています。長い爪の先で煙草をくゆらせながら、携帯電話を握る手からもれる品のない中国語。

明日の仕事はないのか、仲間とビールを飲みながら、立ったり座ったり、ときには外へ出たり、大声で乱暴に話す男の人たち。

食事になんの思い入れもなさそうに、空ろな表情で箸をつついている猫背の初老の男性。

汚い紙袋を携え、目つきの悪いふたり連れの男性。ひそひそ、ごそごそ、なにかいけない取引の話でもしているのでしょうか。

そしてどの人たちも、ときどき私たちのほうに、ちらっちらっと目を向けます。

「失礼ね! なによ、ワタシはあやしいモノじゃないわ!」

でも・・・もしかしたら、明らかに地元の中国人と、明らかに中国人ではない私が夜更けの食堂に同席していることが、実はいちばんあやしいのかもしれません。日本人がこのような大衆食堂に、しかも夜更けに来ることはたぶんめったにないからです。大衆食堂の常連の私ですが、まだ一度も日本人に出会ったことがありません。日本人は中国のお楽しみをひとつ失っているような気がします。

あやしい中国人を、血の気の多いあやしい日本人まりつがにらみ返します。

「あやしいのはお互いさまよ!」

なまってる

ところで・・・

Q どうして私はあやしい「日本人」であり、あやしい「中国人」とは思われないのでしょうか?

A 日本人が中国人をそう思うように、髪型や顔つき、格好、雰囲気が違うからだそうです。それなのに私は、中国で出会った日本人観光客に「アンタ、日本語うまいねえ。」と感心されたことがあります。

「あの、ワタシ、れっきとした日本人で、あの・・・」

「いやー、実にうまい日本語だよ、気に入った!」そう言って、おじさんは昔の思い出を語りはじめたのでした。

そうかといえば、日本で中国人に「中国人」と思われる(?)こともあります。中国語で話しかけてきたマレーシア系の小さな男の子に、中国語で答えたら、彼は同郷の友を見つけたとばかりに目を輝かせて言いました。

「ねえ、中国人なの!?」

「ふぉーほっほっほっほっ!」(そぉんなに中国語がうまいかい?)

バルタン星人のごとく不気味に笑うまりつ。

「ううん、日本人よ。」

誇らしげに、まりつ。この瞬間が快感だねー。

「な〜んだ、どーりで中国語がナマっていると思ったよ。」

吐き捨てるように、彼。子どもってゆーのは、なんて残酷な生き物なんだろうねっ!

つづく