2週間ほど前のこと。まりつは行きました、生まれてはじめてのいちご狩りへ!場所は栃木県の下館。いちごに合わせようと、まりつも苺ミルク色のトレーナーなんぞを着て。 (このまりつにも、まだおとめちっくが残っていたよ)
わぁっ!一面のいちごにカンゲキ!制限時間は30分。かわいいいちごの姿をカメラにでおさめて、いざ、出陣!1秒に1個?つまんでは口に入れるそのリズミカルなスピードは、まりつならでは。 おいしい、おいしい、まりつはいま、幸せの絶頂だよ〜。
「いちご狩り⇒お昼ですよ。いちごはおなかにたまりますからね。」
よかったよ、おばさんのいうことを聞いておいて。悔いなく食べられるからね。 いくつ食べたかわかりませんが、15分ほどで紙コップのヘタ入れがいっぱいに。
2杯めに突入!
なのに、あー、もう苦しいとは・・・。 (いまさら誰も信じないかもしれないが、実はまりつの胃はすごく小さいのであった。) まりつよ、こんな情けないことでいいのか?
いいえ、まりつは最後まで食べ切らなくちゃがまんできないっ!おお、さすがだ、この食い意地はホンモノだ。 でも、このときまりつの頭には、ひとつのことがちらついていました。 ああーん、せっかくの食べ放題なのにぃ。くやしい! もったいないっ!でも、もし明日の三面記事に載ったら・・・!?「いちごの食べ過ぎで死亡(食い意地のはった埼玉のオンナ行政書士Mさん)」って。それはあまりにみじめだわ。 ということで、石田さんのおしえをしっかり守ったよいこのまりつでした。
たまたまお医者さんに行ったときに、先生にいちご狩りの話をしました。「おお、それはよかったですねえ。」温厚なぴかぴか頭の先生の慈悲深い頷き。
「でも、先生、いちごって食べ過ぎると下痢になって死ぬこともあるんですって。」 「ええ!? それはないでしょう。」
「いいえ、それがあるんです。昔、東北のお殿様がいちごが原因で死んだっていう記録があるんですよ。お殿様のミイラを調べたらわかったんですって。」 信じられないといった様子の先生。 (いちごの秘密を知らないとは、もぐりのお医者さんだったんだねっ)
大衆食堂の外では人々の話し声や笑い声。バイクや車の音。夜の北京の街はなかなか寝静まりません。お店の女の子が注文を聞きに来ます。こういった女の子たちはまだ18ぐらいで、たいていはいなかから出てきてまもない人たちです。彼女たちの1ヵ月のお給料は、おそらく200〜300元(約2780〜4170円)ぐらいです。
注文した後、GGは出されたコップやお皿を紙ナプキンでひとつひとつ拭いていきます。中国の大衆食堂では、このように出された、あまり清潔とはいえない食器を拭くことは当たり前で、決して失礼なことではありません。
「小姐(この場合、「お姉さん」の意。中国ではウエイトレスや女性店員への呼びかけとして必ずこう言います。)! このコップ、かけてるから取り替えて。」GGが呼びかけると、お店の女の子はすみませんを言うわけでもなく、淡々としたぶっきらぼうな表情で応対します。 (中国の女の子は度胸がすわってるよ、見習いたいもんだよ)
注文した品が運ばれてきました。
「よーし、まりつは食べるよ〜!」 (B型肝炎は予防接種済みだからね、無敵の食欲だよっ)
「GG・・・ここのはおいしくないね。おなかぺこぺこだったのにな。しょっく。」 (妥協したのが悔やまれるよ)
「そうだね、材料も新鮮じゃないし。作り直してもらおう。」なんと、中国のこういった食堂では、味に文句を言えば作り直してくれます。(GGはよくやっています)お店の人は別にいやな顔をしません。
こういうところが、中国の良さというか大らかさです。味に対するこだわりは、さすが四千年の歴史を誇る国です。 日本には、味が気に入らないから作り直してもらうという発想自体、きっとないでしょう。でも、中国では、料理の批判をしたことでお店や人の批判をしたとはとらえません。気まずくはなりません。お互いに淡々としたものです。 (これがオトナ同士のつきあいというものだねぇ、しみじみ・・・)
さきほどのカップルが、注文した品にたいして手もつけず、ふたり連れだって出て行きます。 (あーっ、なんてことするんだろうね、バチ当たりだよっ!)でも、中国では、食べられないほどたくさん出すのが礼儀とされています。だから、残すことは礼儀でもあるのです。ということは・・・なにがなんでも残さないまりつは、中国人に恥をかかせていることになるの?
作り直したものが運ばれてきましたが、あまり味はかわりません。得体の知れないヤシの実ジュースを、GGが私のために頼んでくれました。
「あ、ありがとー。」 笑顔がひきつるまりつ。
食事をしながら天津でのことを振り返るうちに、ラスト・オーダーの3時になりました。
「もう遅いし、まりつも疲れただろうから、そろそろ行こうか?」
「うん。GGも疲れたでしょ。きょうは本当にどうもありがとう。姐姐によろしくね。」
「なんでありがとうなんて言うの? 僕たちにそんな他人行儀な言葉は必要ない。当たり前のことをしただけだ。」GGはやさしく笑いながらそう言います。
もう顔なじみになった赤い制服のホテルの警備の人たちが、笑顔で話しかけながら出迎えてくれます。
彼らもまた、いなかから出てきてこの都会で働いているのです。みんな背が高く、礼儀正しく、素朴な感じです。大勢のこうした人たちで、北京の街は機能しているのです。 さきほどのお店の女の子は、お客が帰ったあと、積み上がった洗い物(ときにはシャンプーで洗います!)を片づけているのでしょうか。
そして掃除をし、さらに夜が更けた頃、食堂のテーブルを並べたものをベッドに(都会に出てくることはできても、そこに住む自由のない中国では、このような食堂で働く若者たちはみんなこうです。夜遊びをしていた?まりつは、実際にこの光景を見たことがあります。軽いショックを受けました)、故郷への想いを枕に、彼女はつかの間の眠りにつくのでしょう。
そして、北京の街も・・・。
つづく