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一九九九年一月十三号(星期三)(1999年1月13日(水))
北京滞在4日目。朝9:00起床。
まりつ:なーんか憂鬱な気分だよっ。
麻里子:なにが?
ま:夕べのことがどーも腑に落ちないんだな。
麻:うまくいったんじゃなかったの?
ま:それならもっとすっきりしてるはずだよ。
麻:なにか引っかかるものがあるってこと?
ま:どーも裏があるような気がしてならない。
麻:なぜ? 夕べはずいぶんと調子づいてたみたいだけど?
ま:やーっぱ、それがまずかったよっ。
麻:裏があるという根拠でもあるの?
ま:眼鏡の奥の不敵な薄笑いが見えるんだよっ。
麻:それだけ?
ま:それがいまも見えるってことは裏があるってことだよ。
麻:ない頭をふりしぼったから、疲れてるんじゃない?
ま:それはなかなか鋭い指摘だよ。
麻:もう一度確認してみたら?
ま:そーしよーかねぇ。
領事館に確認の電話。天津のLさんに探りの電話。GGに同意を求める電話。
ま:考えれば考えるほど深みから脱け出せないよ!
麻:あり地獄状態ね。
ま:きのうのあれは、いったいなんだったんだろうね?
麻:天国から地獄へ急直下ってわけね。
ま:うーーーっ、やっぱりこれは紛れもない「ぱにっく」だよっ!
麻:そういうときは、レポート用紙広げて整理してみるに限るわ。
そうだ、夕べの3時間について、いままでの経過や相手の考え、引っかかる点などを書き出してみようではないか!そうして、哀れかな、ますます憂鬱度が増してきたまりつなのでした。
ま:うーーーーっ、だいたいねっ、そもそもねっ!
麻:そもそも?
ま:中国人相手にそんなにうまいこと交渉できるわけないんだよっ。
麻:いい気になって「忍法」だなんてやってたけど?
ま:しょせん太刀打ちできるはずがないんだよ。
麻:なぜ? 無敵の「忍法行政書士の術」じゃなかったの?
ま:相手は四千年の歴史だよ、四・千・年!
麻:まー、いつからそんなに謙虚になっちゃったの?
ま:騙されたふりしながら私を安心させるという手だったんだよ。
麻:まんまと罠にはめられたってこと?
ま:だとしたら、裏の裏まで読めなかった自分の失敗だよっ!
麻:中国人はそうそうカンタンには本音を出さないものねえ。
ま:あの「目」には、もっと用心深くいくべきだったよ。
麻:もしかして、まりつ惨敗ってこともある?
ま:その可能性大だよ、情けないよ、がーっくりだよっ。
夕べのお祭りさわぎはどこへやら、ほとぼりさめて我に返ると、ほどけない重い空気に縛られてどうにもできないまりつなのでした。
つづく
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