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北京レポート
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第24回/中国語の機関銃を浴びた!?
オンナ行政書士・まりつの中国ビシネス(?)ずっこけ奮戦記(1999年1月10日〜15日)

ニイハオ! 加藤麻里子@「ペイレポ」発信者です。

年に一度か二度、私はどっかと中国に関する本を買います。この春にもど〜んと買い、カードでボーナス払いにし(誰がボーナスをくれるというのだろーねえ?)、重いので配送してもらうことにしました。

くーっ、このアカデミックな充実感がたまらないよっその後は、もらったお食事券で本屋さんのカフェでランチ。人々の羨望の目(と思い込んでいる)をいっしんに浴びるまりつ。気分は女王。このように、いともカンタンに自己陶酔の世界に浸れるおろかなオンナとは、まりつのことです。

 
「Beijing Report 24」 中国語の機関銃を浴びた!?

「英語のほうがいいかしら?」 ティールームで注文をすませ、名刺を交換した後、彼女が私に聞きました。

ぎくっ。 (い、いきなり、なんてことを)

「いえ、あの、中国語でお願いします。中国語のほうがまだましなので・・・。」 言い訳しながらひきつるまりつ。 (こりゃ、まりつに対する嫌み以外のなにものでもないよ)

「だって、あなた、北京にいたのは半年ぐらいよね? じゃあ、自分でずいぶんと勉強したんでしょう? 」

「いえ、それが・・・しようとは思ったのですが、ほとんどしていなくて・・・。怠け者なので・・・。」 (おいおい、怠け者を自慢してはいけないよ)

「そんなことないでしょう。」

「ところが、いえ、あの、そうなんです。ただ半年ほど北京にいたというだけで・・・。」 歯切れの悪いまりつ。

「それはすごいわ。」

「あの、これからまじめに勉強しようと思っていることろなんです!」 (そう言いながら、すでに1年半もたってしまったよ)

「がんばってね。勉強すればもっともっとできるようになるわ。そうそう、これあなたにと思って・・・。」 彼女が花柄の紙袋から出したものは、いかにも中国らしい掛け物でした。


《史さんと》

「どうもありがとうございます。私もあなたにおみやげが・・・。」 (やっぱりおみやげを用意しておいてよかったよ、ほっ)

「まあ、うれしいわ。」

成田の免税店で買ってきた「美しくなるセット(何点かがかわいいバックに入っています)」に、彼女の顔がほころびました。最近読んだ本にありましたが、中国人へのおみやげとして、女性にプランドものの化粧品セットというのはいいそうです。必ずというわけではありませんが、ビジネスライクな場合は特に、相手を尊重する意味で、中国人におみやげはつきものです。

「あなた、本当にすべてやめちゃったの?」

「はい。」

「まあ! 王さんから聞いてはいたけど、正直なところ信じ切れなかったのよ。本当にそうしたとはねえ・・・勇気があるのね。」

「勇気があるというのではなくて、自分が自分らしく生きるためだったんです。同時に中国を欺くことはできないという意味でもありました。」

「あなたはよくがんばったわ。王さんによく言ってたんだけど、私があなただったら、さっさと日本に帰ってたわ。きっと中国がいやになったでしょう?」

「いいえ。」

「そんなことないと思うわ。それは信じられないわ。」

「たしかにいろいろありました。私を陥れようとする中国人や日本人に翻弄されました。」

「知ってるわ。まったくひどいことだわ。」

「でも、それ以上に中国を好きだという気持ちのほうが強かったのです。悲しくても苦しくても、私には北京にいることそのものが楽しかったのです。そして、この経験を通して自分なりに中国と中国人を理解しました。それは私の財産です。」

「なぜそんなふうに考えられるの?」

「王さんをはじめ、本当によくしてくれた中国人がいたからです。そして中国が・・・北京が私を受け入れてくれたからです。」

「そうなの・・・。中国が好き?」

「ええ、大好きです。そして、感謝しています。」 彼女はにっこりしました。が、すぐに表情を曇らせました。

「私もね、以前は日本が好きだったのよ。日本人のことも。」 それは初耳でした。

「政府にいたころにね、日本へ研修に行ったことがあるの。そりゃ、日本の印象はよかったわ。でも、K公司にいたことで、日本人が信じられなくなったわ。私はいまでも日本人を恨んでる。K公司で私が受けたことは忘れられないわ。」 そう言って彼女は、「聞いてくれる?」とばかりに過去の屈辱と恨みを一気に語りはじめました。

ありっっっ!たけの思いをこめてまくしたてられる中国語。「中国語のシャワー」を通り越して、まさに「中国語の機関銃」を浴びている気分です。少し東北訛りがある(例えば シィをスーと発音するので、慣れないうちは聞き取りにくい)とはいえ、ばりばりのキャリアウーマンにふさわしく知的な中国語なのですが、それにしてもすごいテンポ、迫力です。

こ、こわい! まりつはなにも悪いことしてないですぅっ・・・! 言い訳無用! とばかりに、これでもかこれでもかと、容赦なしに言葉の機関銃を浴びせる彼女。飛んでくる、飛んでくる、ついでに唾も飛んでくる!いまやまりつは完全に包囲され、彼女の標的となり、もはや逃げる術がありません。

い、息ができないっ!

た、助けて〜!

はぁ、はぁ、はぁー・・・。

でも、あれ?不思議、不思議。

落ち着いてみると、なぜか彼女の言っていることがよくわかる自分がいます。北京首都空港では、「前に進んで」のたったひとことに反応できなくて、苦笑された哀れなまりつなのにぃ。なぜ彼女の中国語にはついていけるの?

それはきっと、言葉というものは、テーマに対する認識や想像力に助けられながら理解する部分が大きいからだと感じました。そうでなければ、ちょろっと北京→ひたすらぐーたらのまりつに、こーんな早口でまくしたてられる中国語がわかるはずはないのです。

史さん、王さん、そして私。かつての戦友の国境を越えた再会でした。(というのは、ちとオーバーかねぇ?)

つづく

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